CBD(カンナビジオール)とは、大麻草に含まれる天然化合物(カンナビノイド)の1つです。植物性カンナビノイドは大麻草だけにできるもので、大麻草が持つさまざまな医療効果を生み出しています。安全で依存性のないCBDは、リラックス効果やアンチエイジング効果、身体調節効果が期待でき、医療・美容業界はもちろん食品業界でも近年急速に注目を高めています。
CBD(カンナビジオール)とは、大麻草に含まれる天然化合物(カンナビノイド)の1つです。植物性カンナビノイドは大麻草だけにできるもので、大麻草が持つさまざまな医療効果を生み出しています。安全で依存性のないCBDは、リラックス効果やアンチエイジング効果、身体調節効果が期待でき、医療・美容業界はもちろん食品業界でも近年急速に注目を高めています。
人間の体には本来、ECS(エンド・カンナビノイド・システム)と呼ばれる身体調節機能が備わっています。食欲、痛み、免疫調整、感情抑制、運動機能、発達と老化、神経保護、認知と記憶などの機能が含まれており、健康的な生活を送る上で欠かすことができないものです。しかし強い外的ストレスや加齢による老化現象によりECSの働きは弱まってしまいます。この状態を「カンナビノイド欠乏症」と呼び、さまざま慢性疾患の要因となっています。
CBDは、全身にあるECSの受容体に直接的に働きかけることで、本来のECSの働きを取り戻し、健康的な生活をサポートし、「抗炎症作用」「抗酸化作用」「神経保護作用」の働きで、自然治癒力を高め慢性疾患の症状改善に貢献します。
大麻草には、何千年も昔から薬として使われてきた長い歴史があります。そして人類が栽培してきた最も古い植物のひとつとして1万年を超える付き合いがあります。現在、CBDが持つ健康効果が、世界中の科学者や医師によって試され、実証されつつあります。医薬品としてはアメリカでは2018年に、欧州では2019年にそれぞれ承認されています。
CBDについて議論となるのが、大麻や危険薬物との関係です。結論から述べると、CBDは大麻成分とはまったく違い、安全性・違法性の面でまったく問題はありません。
大麻草に含まれる主要成分には、CBDとTHCの2種類があります。大麻の穂、葉、根から抽出されるTHC(テトラヒドロカンナビノール)は精神作用性が強く、精神錯乱や幻覚・幻聴を引き起こす可能性があり、日本国内では法律で使用が禁止されています。脱法ハーブ・危険ドラッグなどはTHCを模して化学合成された有効成分が多く含まれているため、強い作用を引き起こします。
一方のCBDは精神作用を及ぼしません。この点がTHCとの最大の違いで、一般的にイメージされる大麻や危険薬物とはそもそもの作用が違っています。薬物規制に関する国際条約による規制はなく、もちろん日本国内でも合法で、健康食品や化粧品成分としても流通しています。日本で流通しているものは規制対象ではない麻の茎と種から抽出されております。現在、医療・美容業界、食品業界などさまざまな現場で有効利用へ向けての動きが加速しています。
CBDの効果に注目し、大麻産業を成長エンジンにしようという動きが世界各国で広まっており、「グリーンラッシュ」とも呼ばれております。
CBDの効果や安全性が広まるにつれ、栽培技術や加工技術も進歩しさまざまな商品ラインナップが登場しています。
主にCBDを体内に摂取する方法は以下の4つの方法があり、生体利用効率は以下のとおりです。
・蒸気摂取 (VAPEタイプなど) ・・・・30~60%
・経口摂取 (カプセル、食用品)・・・・6~20%
・舌下摂取 (CBDオイル)・・・・・・・15~35%
・経皮摂取 (CBDオイル、バーム)・・・13~40%(部位による)
もっとも一般的なのが、CBDオイルになります。肌に直接つける化粧水やクリームとして製品化されており、アンチエイジング向けの美容商品として人気を集めています。また、キャンディやグミといった食品も販売されており、手軽にCBDを摂取できるとして幅広い世代に提供されています。電子タバコやアロマに含ませる気化タイプの製品も販売されるなど、目的や嗜好にあわせてさまざまな商品が登場しています。日本でも現在CBDオイルをはじめ、グミやコーヒー、化粧品などが入手可能であり、今後は世界で急増する様々なCBD関連製品が輸入販売されてゆくことでしょう。
さらにCBDはWHO (世界保健機構) が医療的有効性があることを認めております。CBDを飲料に混ぜて飲むと、リラックスできたり、深く眠れたりするなどの効果があるとされており、既にてんかんやうつ病の治療に使われた実績もあります。そのほかの様々な症状にも効果があるとして研究が盛んに行われており、医療の世界でCBDは注目の成分です。また、世界アンチドーピング機構(WADA)もWHOによるCBDの安全性、有効性保証の後押しをうけて、CBDを2017年9月に禁止薬物リストから除外しました。つまりCBDは体に有効であること、中毒性はないということ、体に無害であり副作用もないに等しいという事が公の機関により認められたということになります。
そのためプロスポーツ界やアスリートも強力な抗炎症性作用があるCBDに着目し、激しいスポーツを行った後の体のケアとして高濃度でCBDが配合されているスプレーやバーム、クリームまたはガムなどを使用する動きが活発になってきております。
今はCBDという原料が注目されていますが、近い将来、市場のニーズ増加を背景に特定の市場に細分化していくことやCBD商品の製造するための設備投資をする工場も増えることが、広がりを加速させると予測され、それに伴い政府も早急に法整備を進めていくと思われます。
あらゆる可能性を秘めたCBD、国内における今後の展開が期待されます。
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